歯科ハンドピースのメンテナンス方法
ハンドピースは歯科治療によか使う工具です。確実なメンテナンスを行わないとタービンの早期故障につながります。下記ハンドピースのメンテナンス方法をご紹介します。
手順:
1.準備→2. 清掃・消毒→3. 注油→4. 滅菌→5. 保管
1. 準備
①バーを取り外します。
②ハンドピースをモーター/カップリングより取り外します。
*治療後、できるだけ速やかにメンテナンスを行ってください。血液などが付着したまま放置されますと、内部 で血液が凝固し、さびが発生したり、故障や発熱による火傷等の原因となります。
2. 清掃・消毒
①表面の汚れをブラシ(金属製は不可)等で払い落とします。但し、血液等が付着している場合は、38℃以下(ぬるま湯)の流水で外装についた血液等を落とします。
②消毒用アルコールを染みこませた綿等で丁寧に拭き取ります。
・清掃/消毒を行う際には適切な防護服を着用する事をお勧めします。
・超音波洗浄器による清掃/消毒は機器損傷の恐れがあるので行わないで下さい。
・ハンドピース表面の汚れを流水で洗い流す際は、ハンドピース後部より水が内部に入らないようにご注意下さい。
水分が残った状態で注油を行うと、注油の効果が損なわれるだけでなく、内部腐食等の発生する原因となります。
3. 注油
パナスプレープラスでの注油
①パナスプレープラスのノズル部にスプレーノズルをしっかりと差し込みます。
②スプレーノズルをハンドピース後部に差し込みます。
③ハンドピースを押さえて、ハンドピース先端よりオイルが出るまで2~3秒スプレーします。注油は先端から異物等の汚れが出なくなるまで繰り返し行います。
チャック内の清掃(目安:週1回)※FGバー使用製品の場合
①パナスプレープラスのノズル部にチップノズルを取り付けます。
②プッシュボタンを軽く押しながら、バーの取り付け穴へ直接スプレーします。
*チャック内の清掃は注油の前に行って下さい。
4. 滅菌
iClave miniでの滅菌
滅菌パックにハンドピース類を収納封印し、以下のいずれかの条件でオートクレーブ滅菌を行います。
[iClave mini プログラム] 134℃ Solid / 134℃ Porous / 121℃ Solid / 121℃ Porous
Solid:未包装(滅菌後即時使用) Porous:一重包装
[その他滅菌器] 134℃で3分間以上/ 132℃で15分間以上/ 121℃で20分間以上
5. 保管
滅菌終了後は専用滅菌ケース(または滅菌パック)のまま清潔な場所で保管します。